子の権現、攻略。その後ろには山伏がいた。

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さあ、ワルツを踊ろう。

山登りの強い味方、DT Swiss R20 Dicutを手に入れたんで、今回こそは、の不退転の決意で子の権現参り（半年ぶり3回目）を決行してみましたよ。
もうね、子の権現までのルートは完全に頭に入ってるんで「いかにラスト300mまで脚を温存できるか」が肝になる今回。今までにない、サイクリングのテンポ走で権現様を目指してみます。

始まりはいつもの、より抑えめ。

より寂しい方へ寂しい方へと舵を切り、登坂が始まりますが、ルートすべてが訓練よろしくの今までと決別し、もう余計なダンシングも一人アタックもしない。なるべく呼吸を整えて心拍を抑え、ひたすら漕ぐ。人気のない集落を越えて、道がひらけて、ログハウスを眺める場所に来たら、ラストはもうすぐ。
木陰に差し掛かると、いきなり勾配は10％前後に。
「だめだ、まだ、抑えなくては。」

口寄せ。そして・・・

そこから、堰を切ったようにつづら折りが大蛇のように山へ続く。
いくつヘアピンを越えたか、一瞬、林が途切れて権現様へのつづら折りが。

まるで、生き物のようにくねる。

「ふーーーーー」
気合を入れて、クリス・フルームを口寄せします！
フルームが降りてきたオレに、もう、勾配など無意味！！　高ケイデンスで一気にヘアピンまで駆け上がる！
カーブで呼吸を整えたら、最後の100m。心拍は202。オレ、死ぬんじゃないか？
ケイデンスを緩めることなく、一気に登ります。ほぼ登りきる辺りで、渾身のダンシング！！

誰もいなかったけど、ガッツポーズはしました。

オレ、カッコイイ！　ゴール！！！やりきった感半端ない！！参道のオーディエンスの喝采が…………誰もいねー！

権現様との邂逅。さらに山奥へ。

呼吸を整えて、本堂をお参り。さわらびの湯で汗を流して帰ろうと思ったら、財布、家に忘れてた・・・orz

この先は非常用の財布にある5、600円と、Suicaだけが全財産。
が、この先はほぼ山道。電子マネーが使える店なんてあるわけ無い。。。

「ま、コンビニくらいあんだろ」
「あ、さわらびの湯は現金だ。。。」
「・・・人の名前が屋号になってる商店しか、ない・・・」

ここで飯能へ戻ればよかったのに、権現様のお導きか、秩父まで走ろうって心づもりになってました。

さわらびの湯への分岐を過ぎ、秩父方面へ。
しばらくは道なりに、ただ黙々と。幾つか分岐を過ぎたところで、登坂開始です。
グーグルマップで調べたら、山伏峠らしいです。

「子の権現を攻略した今のオレには山伏程度じゃ、なんの苦にも、山伏。。やまぶい。。げぼ。」

上を見てはダメだ。。。

なんだよ、このつづら折り。。。見上げると幾つものガードレールの筋が山の上に向かって伸びてる。アホだ、山伏。

青い山伏峠

青ざめながらも、山伏峠の頂点を超え。

顔色が青いのは、強烈な北風のせいでもある。

いよいよ北風厳しくなってきたんでウインドブレーカー羽織ってダウンヒル。
終点は、秩父に続く国道で、正丸トンネルの出口にぶつかる地点でした。
あの、長くて排気ガス臭いトンネル超えるよりは、車の少ない山伏峠経由のほうが精神的にはよいのではないかなんて考えつつ、秩父へ。

秩父の温かさ。

秩父市街に入り住宅地が見えてきて、変な安心感に包まれながら、コンビニ探します。
そういえば、まだ昼飯食ってなかった（現在16時）。。。
意外にもスポーツようかん一本でいけました。

コンビニで温かいココアに今回の旅の疲れを癒してもらい、ゴールの秩父駅に。
「ココア、うめー。こんなにココアが温かいなんて。これも秩父マジック。。。」